独創性を育てるとか日本人には独創性が乏しいとかいいますが、人間は人間が思っているほど独創的な生き物ではありません。自分の意見を持てといいますが自分の意見というのは他人の意見を自分の中で反芻して、あたかも自分の意見のように思っているだけのものです。
独創的な発明といわれるものも実はそれまでに集積された知識から抽出したものがほとんどです。
蒸気機関はジェームズ・ワットが発明したといわれていますが、初歩的な段階の蒸気機関はそれ以前のフランスにも中国にもありました。
知っていても使い道がなかった。ところがその頃のイギリスでは炭鉱の水をくみ上げるために非効率な人力以外の運搬手段が必要だった。こうして蒸気機関は初期には水車よりも効率が悪かったのに急速に発展し、やがて産業革命に結びつきます。(H・マクニールの受け売りです)
状況が異なれば中国で産業革命が起こっても何の不思議もない。それが歴史の流れというものです。
人間は一人一人はたいして独創的ではありませんが、言語によるコミュニケーションという人間だけに与えられた能力によって、知識を残し集積し、そこから新しいものを生み出してゆく、それこそが自然界において人間が他の動物を圧倒してきた理由でもあります。
協働というのは協力して作業したり学んだりするという意味ですが、協働は人間が自然界で生き残るために必要でまた有利であったから磨かれた能力です。
適度な競争は必要ですがそれだけでは良いものは生まれない。実際に過度な競争は発展を阻害することもあります。
幼稚園でも例えば総合活動とか日々の保育の中で教え合うなどの活動を通じて協働を一つのテーマとして取り組んでいます。いうほど簡単ではありませんし、またそれだけで良いわけではありません。充分に実践ができているわけではありませんが、幼稚園の方向性の一つとして取り組んでいます。
教えあっているのかおしゃべりをしているだけなのかわからない時があります。実は昨日教えあっている写真が撮れたはずだったのですが、なぜか残っていませんでした。
図鑑を見ながら、より正確に。
白い画用紙に白いクレパスで。何を描いているのかと思ったらゆで卵だそうです。
今日は歯科検診がありました。みんな緊張に満ちた顔をしています。歯科検診って何かドキドキしますね。