2016-06-09 (Thu)
15:00
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17世紀イギリスの思想家トマス・ホッブズはその大著『リヴァイアサン』において次のように主張しています。ちなみにリヴァイアサンとは伝説上のメッチャ強い怪物です。
人間は本質的に何事をもなし得る権利をもっている。これを「自然権」といいます。でもそれぞれがてんで勝手に権利を主張したのでは『万人の万人に対する闘争』つまりケンカになっちゃうので契約(社会契約)によって権利を少しずつ制限して平和な社会を作らなければなりません。また、『権力は一つ』なのでみんな先生の(とはいっていません)言うことをよく聞いて、言い付けを守らなくてはなりません。先生もその権力はみんなから付託されたものだから勝手に使ってよいのではなく、みんなの平和と幸せのために使わなければなりません。これはルソーなどの「社会契約説」の源流ですが、このように幼稚園の教育は結構哲学的です。
もっともルソーは近現代の教育思想の礎ですので当然といえば当然ですが。
※なぜ権力は一つかというと当時のイギリスが王と議会の二重権力構造で、その悲惨な結果をいやというほど見てきたからです。ホッブズがどちらかに与したわけではありません。
さて、そんなこんなで今日は年長組さんのコーナー遊びがありました。色水や金魚すくいなどの色々なコーナーに分かれてそれぞれ好きなところに行って遊びます。「自然権」を行使しています。
違う遊びになっています。
↻2016-06-09