教育や保育の関係者だけなのでしょうが、結構評判の本です。『教育の効果』というと「こうしたら教育効果が上がって成績アップ」というようなハウ・ツー本のようにも思えますが、現代をそのまま訳すと「目に見える学び」「学びの可視化」になります。
主として英語圏の英文で書かれた論文やデータを元に、「少人数学級は教育効果が高い」「宿題は教育効果が高い」といった日頃我々が何となく思っていることなどを豊富な資料からメタ分析したものです。
データや論文が英語圏に偏っていて、しかも研究者は自分が思った結果になったときやめざましい成果を出したときは英文で発表し、そうでないときは母国語のみで発表する傾向があるので普遍的なものかどうかは注意が必要です。特に日本などは個人よりもチームの和を優先し、実際にチームとしてのパフォーマンスが個人の総合点を上回ることがあるのでそのまま適用できるかは疑問もあります。
にもかかわらず「間違いを許容し、あるいは次へのステップとして歓迎する学級の雰囲気(職場でも同じです)が一番教育効果が高い」ことなど示唆に富むものがあります。
少人数学級は意外に効果が高くないそうですが、その理由は少人数になっても教授法を変えようとしないからだというような面白い分析がありますが、紹介するには限界がありますのであとはご自分で。
やってみて 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 兵は動かじ
という山本五十六元帥の名言がありますがまさにその通り。そこに子どもたち同士のフィードバックと自分たちで考えることがあればなお良し。
あまり他の園ではやっていないようですが、当園ではここのところ毎年、保育を他の先生たちに見せる園内の公開保育をしています。やっている当人は嫌かもしれませんが、これをすると公開をした先生も見ている先生も確実に力がつきます。
これを行う場合には一つだけルールを決めています。反省会では出来ていないところを指摘するのではなく必ず良いところをほめること。反省は言われなくても本人がします。
幼稚園の先生たちはほめるプロなので褒め言葉はいくらでもでてきます。その点はさすがです。私にはできない。
さて今回は今年四回目の公開保育です。要塞やお城などを作ってそこにそこに的をおいて的あてゲームをします。チームで話し合ったり協力したりして作っていきました。
ほ
中空の渡り廊下です。立体的です。
こんなところに1点が隠れています。子分のロボットだそうです。あてられないように隠していましたが、あたらないと面白くないので結局外に出てきたようです。
最終的に思い描いていたものとは違うものになったと担当した先生は言っていました。