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2019-12-24 (Tue) 07:45

子どもの体力急落

 先ごろの文科省の「全国体力テスト」についてこのようなデータが発表されました。
 すでに様々な兆候がありましたので驚きはしませんが子どもと国の将来にとっては心配な事態です。
 背景としてスマートフォンの普及が挙げられていましたが当然それだけではありません。
 公園の子どもの声がうるさい。ボール遊びが危険だ。遊具が危険だ。どれもこれも一理はありますが、結果として公園が子どもの遊び場所ではなくなってきています。
 当園にも公園で子どもの声がうるさいという苦情はありますが子どもの声のボリュームを下げるのは至難の業なので一人一人がなるべく静かに遊ぶように気を付けていただくしかないのが実情です。
 かつて街中には子どもの声があふれ、工場などからでる騒音もひどかった時代には気にならなかった音が高齢化なども理由として街が静かになっていくと今まで気にならなかった子どもの声が無性に気になってくるのも子どもの遊び場が減る原因の一つでしょう。
 先日のクローズアップ現代で保育所の延長保育が増えている報道がありました。幼稚園でも徐々に増えていく傾向がありますが、幼稚園では通常午後2時頃からが延長保育です。
 保育所や認定こども園(の保育所部分)の場合は8時間の預かりを「保育短時間」、11時間の預かりを「保育標準時間」といいます。11時間を標準時間というのはわが国独自の感覚でどう考えてもクレージーです。そこから更に延長するわけですから子どもたちの体と心への負担は相当なものがあると思います。子どもの発育と心にネガティブな影響を与えるのは必至ともいえます。すでにそのような兆候がでているというデータもあります。
 どうしても預けざるを得ない家庭があるのは理解できます。でもそれは決して「標準」ではありませんし、あってはならないことだと思います。
 預かざるを得ない家庭に対しては拠点施設を作るのが妥当だと考えますが、いかがでしょう。
 言葉を変えて6時間の保育を「保育短時間」(4時間は教育時間です。それは現行通りです。)にして、8時間の保育を「保育標準時間」、10時間を「保育長時間」としたらどうでしょう。そうすればそれ以上の保育や現在の保育所の延長保育は「保育超長時間」になります。「標準」だからそれが基準になってしまう。言葉をかえれば少しは変わるかもしれません。(知らんけど)
 今は雨後のたけのこのように園庭のない保育施設が増えていますがいかがなものでしょう。
 保育室からすぐに園庭に飛び出せる(もちろん靴を履いて)のとわざわざ近くの公園に行くのとでは子どもの遊び方は違います。それに外に連れて行くときの先生の負担は半端ではありません。
 保育士や幼稚園教諭の有効求人倍率は全業種平均の約2倍ありますがその仕事の内容は増加の一途をたどっています。またそのことが更なる保育不足・幼稚園教諭不足を招いています。
 負の連鎖を断ち切るには処遇改善以外の施策も必要だと考えますがいかがでしょう。
 今を乗り切れば少子化によって需要が減少するから保育士・幼稚園教諭不足は解消するというのは間違いです。供給する側の大学短大の卒業者もこれから更に減少します。かてて加えてせっかく教育学部学科を卒業しながら他業種に就職する学生が増えているのも事実です。いまの子どもを取り巻く状況はこのようなものです。悲観的なものばかりのようですが、危機を乗り越えたあとにはフロンティアが広がるのも歴史が幾度となく証明してきたものでもあります。
 怒りに任せて書いてはいけないことを書いたかもしれません。また話があちこちに飛びました。お許しを。








2019-12-24

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