fc2ブログ
Top Page › 未分類 › はらぺこあおむし
2021-06-12 (Sat) 07:36

はらぺこあおむし

画像
 

  毎日新聞の風刺漫画とそれに対する「はらぺこあおむしの出版元である偕成社の社長の意見書が話題になっています。
 毎日新聞の風刺漫画が風刺しているのはバッハ会長たちであって「はらぺこあおむし」ではないことは明らかです。それに対する偕成社の社長の意見は至極もっともです。ここから先は政治の世界に立ち入ってしまいますのでコメントは控えますが、昨今の憎悪に満ちた言論の世界で抑制のきいた偕成社社長の意見は文の世界の人間の矜持が感じられて久しぶりにいい気持になりました。
 ここまで言っておいてなんですが実は言いたいのはここではありません。
 ターシャ・チューダーという絵本作家(マザーグースの絵本などで知られています)であり、高名なガーデナーであり、スローライフの提唱者としても知られる人がいました。飾らない、植物の本来の姿と力を尊重した、しかも闇雲に昔を礼賛するのではない、その気負わない姿が感動を呼びNHKで「ターシャの庭」が放送されたことでも知られていますね。
 ターシャはとてもアイデアマンである時とびだす絵本があったら面白いんじゃないかと思い立ちました。今では普通にありますね。思い立ったらいてもたってもいられない性格のターシャはアメリカ中の思いつく限りの出版社に発行を依頼しますがどの出版社にも断られてしまいます。途方暮れたターシャはだめもとで日本の出版社「偕成社」に依頼してようやく出版にこぎつけます。
 「はらぺこあおむし」にもとびだす絵本がありますが、実はこの流れで出版されたものです。
 日本の絵本出版社の矜持が感じられて私は感動しました。
 なので、絵本をたくさん読みましょう。「はらぺこあおむし」は作者の意図がどこにあるかはわかりませんが美しい絵と文に触れるうちに自然と曜日の感覚も身につく、知的興奮も刺激するとても優れた絵本です。これは私が言うまでもありません。

2021-06-12

Comments







非公開コメント