2022-04-28 (Thu)
14:52
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♪屋根より高いこいのぼり、大きい真鯉はお父さん、小さい緋鯉は子どもたち…。と歌われてお母さんはどうした?と騒がれがちですが緋鯉はお母さんでも正解です。
もともとは真鯉だけで緋鯉も子鯉もいませんでしたが、真鯉だけでは寂しかろうということで緋鯉が登場しました。この時はヒゴイは雛の鯉という意味でしたが、子鯉が登場するに及んで緋鯉がお母さんに昇格しました。こういう経緯なので緋鯉はお母さんでも正解です。これで世の中丸くおさまりました。
さて鯉は大河(安威川とか淀川とか、ちょっと違うか)をさかのぼり、百瀬(ももせ)の滝を乗り越えて、やがて龍になって天空を駆け巡ります。子どもたちにもそのようなものになってほしいという思いから鯉のぼりをかかげるようになりました。 中国のかつての高級官僚登用試験「科挙」においては合格者は錦の着物を下賜されそれを着て故郷に報告に帰ります。故郷に錦を飾るわけです。それよりも先に早馬が走って、家の前に竜の絵柄の新しい門を作ります。登竜門です。ですので科挙の試験のことを登竜門といいます。ちなみにその科挙の試験で最高の答案をすべての答案の上に置くのでこれを「圧巻」と言います。
科挙といえば電子関係以外のあらゆるカンニングの技術が考案されたといわれていますが実際には答案は厳封して番号を振り、ご丁寧にそれを書記が書き写して、書き写されたものを採点するというもので、不正が発覚すれば本人の親族はおろか試験官まで死刑になるという念の入れようなのでおおむね公正に試験は行われました。
余談はこれまでとして、みんなの上を鯉のぼりが飛んだのでみんなはこれから龍になるはずです。その日が待ち遠しいですね。
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