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2022-12-06 (Tue) 15:03

悪の凡庸性について

 驚きましたね。静岡の保育園の虐待事件についてです。まさか逮捕とは。そして次々と明るみに出る事柄の悪質性について。
 一部に(一部でもないか)これは氷山の一角だという主張がありましたが残念ながら私もそのように思います。環境さえ整えばどの園でも起こりうることだからです。「アイヒマン実験」という人間の残虐性についての実験があります。アイヒマンその人について語ると長くなるので実験そのものについて紹介します。ご存知の方は読み飛ばしてください。
 科学的実験に協力を求めてボランティアを募りました。内容については知らせていません。対象者は一人ずつ実験室に通されます。実験室には電極に繋がれた生徒役の人物がいます。この人物はいわゆるサクラです。先生役の人物が生徒役の人物に問題を出します。解答を間違えれば件のボランティアが電流を流します。この電流は間違えるたびに大きくなっていきます。サクラは時折わざと間違います。電流が大きくなるとサクラは苦悶の表情を浮かべたりとびあがったりします。もちろん演技です。被験者のボランティアは指示されるままに電流を流します。ついに致死的な電流になって生徒役のサクラが失神しても一定の人々は電流を流し続けます。注目すべきはそのように電流を流し続けた人が全体の3分の2に上ったことです。ボランティアは悪人を集めたわけではありません。どこにでもいる普通の人です。
 今回事件を起こした人たちもおそらく(わかりませんけど)普通の女性です。むしろ保育職をこころざすくらいだから人一倍子どもが好きな人たちではなかったかと思います。これも偏見かもしれませんが。
 保育園は幼稚園以上にストレスフルだと聞きます。そのイライラが募ったのかもしれませんがそれにしても虐待を放置するような園の雰囲気がなければ起こらなかった事件かと思います。うちも含めてどの園にとっても他山の石です。
2022-12-06

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