今日はクリスマスイブです。みんなはサンタさんに何をお願いしたのでしょうか？

　ある大晦日の夜です。その日はひどく寒い日でした。一人の少女が街角でマッチを売っていました。マッチはまだ一本も売れていません。少女はひどく凍えていましたが家に帰る勇気はありません。家に帰れば父親に折檻されるに決まっていますから。少女は暖まろうとしてマッチを擦ってみました。するとそこには湯気を立てた美味しそうな七面鳥や暖かい暖炉とクリスマスツリーに飾られた金持ちの家が現れました。少女が３本目のマッチを擦るとただ一人だけ少女を愛したことのあるおばあさんが現れました。でもマッチは燃え尽きてしまいそうです。少女はありったけのマッチの束を擦りました。そして大好きなおばあさんの腕に抱かれて神様のもとに旅立ったのです。幸せそうな笑顔を浮かべて…。
　救いのない話のようですが、おばあさんからの愛によってこの子は救われます。愛着障害という言葉もありますが肉親からの愛情が子どもにとって何よりも大切なようです。
　今日はクリスマスイブです。お父さんやお母さんやおじいちゃんやおばあちゃんやサンタさんの愛に包まれて子どもたちはどんな夢を見るのでしょうか。それよりサンタさんには何をもらえるのでしょうか？
　預かり保育に来ている子どもたちに「サンタさんに何をお願いしたの？」と聞いても「内緒」と言って教えてもらえませんでした。中には「もうもらった」という子もいました。サンタさん、フライングです。