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2014-04-10 (Thu) 15:55

水の記憶

 1988年、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」(STAP細胞についての論文が載った雑誌です)に「水の記憶」という論文が掲載されました。アレルギー物質をその影響が科学的にゼロになるように極限まで希釈してアレルギー患者に投与したところ、出るはずのないアレルギー反応が有意な確率で確認された。これは水には記憶反応があり、アレルギー物質の記憶が水に乗り移ったからではないかというものです。
 これに疑問を感じた当時の「ネイチャー」の編集長が検証チームを立ち上げて、実験の再検証を行いました。それはアレルギー物質を希釈した溶液がはいった瓶とアレルギー物質が入っていない水が入った瓶を暗号化して同様の実験を行うというもので、実験するとどちらも同じ結果が得られました。
 自分の雑誌に載せておきながらそれに反証するのはずいぶんのような気もしますが、ただ、この反証は「水の記憶」を全否定したものではありません。
 嘲笑され唾棄すべきものとして忘れ去られていた理論が後に正しかったことが証明されることは歴史上いくつもあります。反証されればそれを乗り越えるだけのエビデンス(根拠)を提供するのが科学的な姿勢です。
 「水の記憶」はプラシーボ効果、つまり「病は気から」、効くと思った薬は効くという効果と同じものだと思いますがはたしてどうでしょう。
 今朝のテレビはSTAP細胞というか小保方博士一色でした。小保方博士の稚拙な実験は決してほめられたものではありませんが、小保方たたき一色のマスコミにも若干の違和感を感じています。私が変わっているのかもしれませんが。
 「水の記憶」も「STAP細胞」もロマンチックな理論なので将来証明されればいいなと思います。難しいでしょうが……。
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